ノルウェー教会アートセンター

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Photo of Norwegian Church in original positionカーディフのノルウェー教会は、1868年にオスロのヘルマン・ルンデにより設立された。この木造の建物は、元々はビュート侯爵が寄付した土地に建造された東ドックと西ドックの中間にあった。柱廊と鐘楼が1885年に増築された。これはノルウェー船員伝道会により海外に建てられた最古の教会で、昔の姿を今にとどめている。写真は、当初の位置に建っていた教会。

当時多くの北欧の船員たちが、ウェールズの石炭を積み出すためにカーディフ港にくる船で働いていた。故国ノルウェーの村の教会さながらに設計されたこの教会は、活気と喧噪に満ちた港湾都市で、彼らが集い、祈り、故国から届いた新聞や雑誌を読み、家に手紙を書くことができる憩いの場であった。石炭貿易が衰退したあと、教会は1974年に閉鎖され、建物の劣化が始まっていた。そのため1987年、教会はノルウェー教会保存トラストによって解体され、その際、内装や調度の多くも保存された。トラストは、ウェールズとノルウェーで25万ポンドの基金を集め、教会を現在地に再建した。そして1992年、ノルウェーのマッタ・ルイーセ王女の臨席を得て、オープニングした。

Photo of Norwegian Church Arts Centre同トラストの初代会長は児童文学者ロアルド・ダールで、彼は1916年に当初の教会で洗礼を受けたという。その教会の信徒だった彼の父ハロルドは、オスロ出身の移民として成功し、1980年にカーディフに船舶仲買会社を共同設立しており、この会社はスウォンジー、ポート・タルボット、ニューポートにも支店を持っていた。ロアルド・ダールは1990年に他界したが、毎年、彼の誕生日は、ここで地元の子どもたちのためのパーティによって祝われる。

日本では彼の作品の多くが翻訳されており、ダールの評価と人気は高い。

教会は今では美術展、さまざまなイベント、ウェールズ・ノルウェー協会の集会などの会場として親しまれている。コーヒー・バーでは、北欧風の料理が楽しめる。教会はランドフィル・コミュニティーズ基金およびノルウェーのホルダラン県議会からの援助によるさらなる改装のあと、2011年5月に再びオープンされた。

翻訳: 藤沢邦子 (日本カムリ学会会員)

郵便番号 CF10 4PA    地図

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