ウェールズ初の女性MP(庶民院議員)の旧宅、クリクキエス

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門の向こうにあるブリンアウェロン館は、ウェールズ初の女性MPだったメーガン・ロイド・ジョージがかつて住んでいた家だ。今は老人ホームである。建物の外観を見るために敷地に入ってもよいが、呼び鈴を鳴らして、あなたの来訪をスタッフに知らせてください。

メーガンの父、デイヴィッド・ロイド・ジョージは1980年にカーナーヴォン・バラから選出されてMPとなった。彼はその2年前に地元豪農の娘のマーガレット・オーウェンと結婚し、クリクキエスのポルスマドッグ通りにある大きな二軒一棟の建物の一方(屋号ブリンアウェロン)に住んでいた。議会での仕事のため、彼はロンドンに別の家を持たねばならず、家庭はロンドンとクリクキエスの両方で営まれたーーー娘のメーガンは少女期の数年をロンドンのダウニング街10番地(首相官邸)と11番地(蔵相官邸)で過ごし、マーガレットは地元クリクキエスに住むことを好んだ。

1909年、当時大蔵大臣だったデイヴィッドは、町やスノードン山系を見晴らすこの高台に、新しい家を建てることにした。設計者はカーナーヴォンのローランド・ロイド・ジョーンズだった。ブリンアウェロンという屋号は元の家から引き継いだ。デイヴィッドは1916年に総理大臣になった。下の写真(ガシ・ヘルメニ・ドラッド・クラリーのご好意で掲載)は、1911年に完成した新居のポーチに座っているデイヴィッドと妻マーガレット。

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ここを生活拠点としたマーガレットは、第一次大戦中の奉仕活動に対して、デイムの称号(大英帝国勲位、男性のナイトに相当)を授けられた。彼女は夫の選挙区のためだけでなく、1919年には自身がクリクキエス・タウン・カウンシル議員に選ばれたので、地元社会のためにも疲れを知らぬ働きをした。彼女は1941年に死亡。

1902年生まれのメーガン(右上の写真、ジーン・エムバートン提供)は、末っ子だった。彼女は1929年にアングルーシー選出の自由党MPとなった。ウェールズで最初の女性MPの誕生である。彼女は党の副代表にまでなったが1952年に議席を失った。1954年にはクリクキエス・タウン・カウンシルの議長に選出された。1955年に労働党に加わり、1957年にカーマーゼンシャー選出のMPとなった。1945年の父の死にともない、彼女はブリンアウェロン館を相続し、1966年に亡くなるまでの余生をここで過ごした。

記事ご協力:  ロバート・カドワラデル、ジャン・エムバートン、およびガシ・ヘルメニエ・ドゥラッド・クラリーのアーカイブ

翻訳: 藤沢邦子 

郵便番号: LL52 0LN    所在地の地図

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