ローラ・アシュレイの最初の店、マハンセス

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独学で布地や服飾のデザイナーとなったローラ・アシュレイは、1961年に自らの最初の店を、ここマハンセスのヘオル・マエングィン35番にオープンした。それはやがて世界で500店舗を展開する大企業に成長した。

その店は、現在は37番まで含めた〈ザ・デコ・ショップ〉となっている。正面はヴィクトリア朝風の印象だが、建物はずっと古いもので、天井の梁は1700年頃のものとされている。

ローラ・マウントニーは南ウェールズの製鉄産業の中心都市マーサー・ティドヴィルに近いダウライスで生まれ育ったが、1948年にバーナード・アシュレイと結婚して彼が働いていたロンドンに移住した。1950年代に夫妻は布地にプリント柄を施す方法を習得し、ロンドンのアパートで彼女がデザインしたプリント布地を生産しはじめた。彼女のデザインは、ヴィクトリア朝時代の文様やスタイルに影響を受けている。

彼女と夫はアシュレイ・マウントニー社を設立し、1953年にはスカーフやお茶用ナプキンやテーブルマットなども製作しはじめた。また、台所の卓でシルクスクリーンを使って捺染も行ない、それらの商品を〈ジョン・ルイス〉などの有名百貨店を通して販売した。

マハンセスに最初の店をオープンした1961年には、社名を〈ローラ・アシュレイ〉に変えていた。彼らは4人の子供をつれてイングランドのケントからウェールズのドルゲサイに引っ越してきて、数カ月間は、マウザック入り江のそばでテント生活をしていたという! 

1963年、会社は中部ウェールズのカーノに工場を構えた。それでも彼らの主力商品はまだ日用品であり、ローラが婦人服のデザインを始めたのは1966年頃のことである。折しも、ミニスカート等の1960年代の流行が廃れはじめ、彼女のエレガントなドレスは多くの消費者が求めるものになっていく。1970年代と80年代には、〈ローラ・アシュレイ〉の店舗は英国全土からはるか日本、オーストラリア、アメリカにまで広がり、そのためにウェールズには沢山の生産工場が作られた。〈ローラ・アシュレイ〉はカーテン、寝具、その他の家庭用品においても、ブランド品として人気を博した。

1986年に会社はロンドン証券取引所で上場されたが、ローラはその推移を見ることはなかった。階段からの転落事故のあとの1985年、彼女は60歳で亡くなっていたのである。

翻訳: 藤沢邦子 

郵便番号: SY20 8EB    所在地の地図

ザ・デコ・ショップのウェブサイト

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