ポートメイリオン・ヴィレッジ、ポルスマドグ近郊

link_to_english_translationポートメイリオン・ヴィレッジ、ポルスマドグ近郊

ダイドラエス河口へと下る傾斜地にあるこの興味深いヴィレッジ(村)は、1920年代に建築家クロー・ウィリアムズ・エリス(1883-1978)により創られた観光施設。写真の左がウィリアムズ・エリスで、1956年、アメリカ人建築家のフランク・ロイド・ライトと談笑しているところ。ライトの母はアベラストウィス近郊の出身であった。 photo of_clough_williams_ellis_with_frank_lloyd_wright

ここで一番古い建物は、ヴィクトリア時代初期に、地元の庶民院議員により建てられたカステス・ダイドラエスという邸宅だった。その名称は12世紀にそこに在ったダイドラエス城に由来しており、ダイドラエスとは「二つの浜辺」を意味する。Castell Deudraethの発音を聞くにはここをクリック。

17世紀までは、城と付近のコテジと船着き場と鋳物工場から成るこの一帯は、アベル・イアウと呼ばれていた。 クロー・ウィリアムズ・エリスが1925年にこの地域を購入して開発するに当たり、Port は海岸に近い立地に因んで、Meirionは地方行政区メリオネッズに因んで、Portmeirionと名付けた。発音を聞くにはここをクリック。

彼はポルスマドグの東のプラス・ブロンダヌウの住民だった。1925年にヴィレッジの建設が始まったころ、建物はみな当時の流行だったアーツ・アンド・クラフツ風のものにする計画だった。だが、1939年に戦争のため工事が中断されて1954年に再開されたころ、ウィリアムズ・エリスは古典的様式を好むようになっていた。そこで彼は、解体の危機に瀕していたより古い時代の屋敷をいくつか買い取り、ポートメイリオンに移築して保存した。1976年に追加された道路料金所ゲートは、そうした移築の最後のものである。

aerial_view_of_portmeirion

ポートメイリオンの庭園や森林では、歴史を感じさせる木々もまた魅力である。最初期の1850年代には、セコイア、ダグラスファー、ヒマラヤスギなどが植えられた。ヴィクトリア時代に植えられた斑入りスズカケノキ、ギンヨウボダイジュ、チューリップウッド (またはイエローポプラ)なども、健在である。

1967年からパトリック・マクグーハン主演のテレビドラマ『プリズナー』がここで撮影され、1960年代には地元住民がこの人気シリーズにエキストラ出演していた。ポートメイリオンは、世間から隔絶された「村」に閉じ込められた「ナンバー6」と呼ばれる男が脱出を試みるSFスパイ物語にぴったりの舞台であったようだ。『プリズナー』の熱心なファン達は、今も毎年ポートメイリオンに集まって、その番組を懐かしんでいる。

ポートメイリオンは北ウェールズきっての観光村であり、レストラン、ホテル、自炊できる宿泊施設などを完備。近くにカンブリアン・コースト鉄道とフェスティニオグ鉄道の両方のためにミンヴォルズ駅がある。

クロー・ウィリアムズ・エリスがクリクキエスに建てたもう一つの建物については、ここをクリック

郵便番号: LL48 6ER    所在地の地図

ポートメイリオンのウェブサイト

アーツ・アンド・クラフツ運動

翻訳: 藤沢邦子

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