レス・スペンス記念ゲート、カーディフ・アームズ・パーク
カーディフ・アームズ・パークのボウリング・グリーン付近にあるこのゲートは、ラグビー選手レス・スペンスを記念して建てられたものだ。彼は第二次大戦中に、日本で捕虜生活を送ったことがある。
1907年生まれのレスリー・スペンスはカーディフRFCでプレーし、1936年から37年にかけてはチームの主将であった。第二次大戦が勃発したとき、彼は第77重高射砲連隊に所属して極東に派兵され、1942年に仲間とともにジャワ島(インドネシア)で日本軍の捕虜となり、長崎へ移送された。収容所での過酷な生活や戦争体験を綴ったスペンスの日記が、2012年に『ジャワから長崎へ』と題して出版された。
ウェールズに帰還したのち、彼はカーディフRFCの責任者となった。1973年から74年にかけてはウェールズ・ラグビー・ユニオンの総裁を務め、スポーツを通じた和解を願って、1975年に彼はウェールズ代表チームの日本遠征に尽力した。MBE(五等勲爵士)を授与されている。
スペンスの興味は他のスポーツにもおよび、一時期、彼はグラモーガン・クリケット・クラブの幹事も務めている。1977年のこの写真で微笑んでいるのは、レス・スペンス(左)と、グラモーガン・クリケット・クラブの元主将であり同クラブの共同幹事だったウィルフ・ウーラー。ウィルフは、ラグビーではウェールズ代表チームの主将として、また大戦中は日本軍の捕虜として、レスと苦楽を共にした。
翻訳: 藤沢邦子
郵便番号 CF10 1JA 所在地の地図
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